「帽子を探すように注意したら、『本当の親じゃないのに』と文句を言われ腹がたった」
埼玉県さいたま市見沼区の集合住宅で、小学4年生の進藤遼佑くん(9)が殺害された事件。遼佑くんの遺体を遺棄したとして逮捕された義父で無職、進藤悠介容疑者(32)は警察の取り調べに対して、このように供述したという。
逮捕された9月19日には、殺害についても「首を絞めて殺した」と供述し始めているという悠介容疑者だが、高校時代の卒業アルバムには、今回の犯行とはほど遠い言葉が残されていた。
〈これからも人にやさしくできる自分でいられますように〉
高校時代は“陰キャラ”グループ
広島県呉市出身の悠介容疑者は、広島市内にある私立中高一貫の進学校に通っていた。同級生が当時の様子を語る。
「大人しくおっとりしていて、学校では決して目立つタイプではなかった。周りの友人も同じようなタイプが多く、イケてる人たちとは違う、いわゆる“陰(いん)キャラ”グループ。印象に残っているのは、ハンディのある同級生にも、分け隔てなく接していたこと。優しいイメージのある生徒でした」
当時はコンピューターやゲームなどの話をしていた印象が強いという。
「まだインターネットがそれほど流行っていなかった頃でしたが、高校時代から物珍しいパソコンやゲームの話をしていた記憶があります。友人からは『監督』というあだ名で呼ばれていました。ただ旧姓の読み方が巨人の長嶋茂雄監督と同じというだけで、彼が野球部だったり、野球好きという訳ではありません」(同級生)
高校卒業した後は広島を離れて、関東地方の私立大学に入学。その後、東洋大学社会学部に再入学して、社会福祉を学んだ。
充実した大学生活
進藤容疑者のSNSの紹介文からは、充実した大学生活がうかがえる。
〈性格はめっちゃ明るいけど、なんかぬけてるといわれますね(笑) 今は社会福祉に所属していて手話にめっちゃハマってます ちなみに大学の演劇サークルにも入りました♪(中略)
趣味:サッカー~ 観戦も好きだけど、やる方がめっちゃ楽しくて好きっ。将来は福祉・保育関係直結する仕事に携われたらと思ってます。人と接することが好きなんで バンバン絡んでくださいっ よろしく~〉
上京後は、大学に程近い文京区内の家賃約8万円・1Kの賃貸マンションに住み続けていた悠介容疑者。近隣からの評判もよかった。
「おとなしいイメージで、家賃の支払いも毎回遅れることなくできていた。今年1月に退去されました」(不動産関係者)
退去後は遼佑くんと母親が住む、さいたま市内の教職員住宅で同居がスタートしていた。悠介容疑者のSNSによると、今年3月1日に結婚し、苗字も進藤となっていた。
SNSには、少年とサッカーをする写真が掲載されているが、遼佑くんの同級生の父兄によれば、悠介容疑者は近隣との付き合いもなく、自宅にひきこもって、ほかの父兄とも接点がなかったという。
20日午前8時半ごろ、大宮東警察署からさいたま地方検察庁に身柄が移された悠介容疑者。移送中、終始身を伏せていた義父は、今何を思うのか。
「週刊文春」編集部/週刊文春
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2019-09-20 08:02:29Z
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