「ジャパンキャンピングカーショー2022」には、キャンピングカービルダーだけでなくバラエティに富んだ企業・団体が参加していた。キャンプ場や観光施設、フィッシング関連の出展もあり、アウトドアについて様々な情報を得られるイベントと言える。
防災とアウトドアの共通点
防災に関するコーナーも設けられ、保存食や携帯トイレ、ポータブル電源、小型発電機などが展示されていた。キャンプで役立つこれらの製品は、災害時にも活躍するだろう。また、ペットと被災した場合、キャンピングカーや車中泊装備のあるマイカーは避難場所として心強い存在になりそうだ。
ペットも歓迎
アウトドアは犬連れのレジャーも親和性が高い。主催者も「ペットと一緒にキャンピングカーを体験してみてください」と愛犬家に呼び掛けている。もちろんリードの着用などは必須だが、会場内に犬用のトイレが設けられているのは嬉しい心遣いだ。
会場内には小規模ながら「Dog Pavilion」が設けられ、ペット関連商品を扱うブースもあった。純白のボルゾイが迎えてくれた「LOVE FRANCESCA(ラブ・フランチェスカ)」は、パラコードでお洒落なリードやハーネス、首輪などを製作している。パラコードはパラシュートに使用される紐だそうで、1本あたりの耐荷重は約250kgと強度は高い。
様々なカラーが用意されており、組合せや編み方によって好みに合わせたデザインが可能だという。耐久性も高く、水洗いがOKで長く使えるのは嬉しい。通常は4本編みからで、耐荷重は1tになるため大型犬でも不安はなさそうだ。おそろいのブレスレットやキーホルダーなどもあり、愛犬とのコーディネートも楽しめる。
愛犬家を意識した軽キャンパー
犬たちもやって来るイベントということで、キャンピングカーの中にも愛犬家に向けたものがあった。軽自動車を専門に扱うオートワンは、愛犬専用モデル(「愛犬くん」)を展示。スズキ『エブリイ』をベースに、「わんちゃんにやさしいキャンピングカー」に仕上げたという。
天井に取り付けられたベンチレーター(換気扇)には温度センサーが装備されており、室内の熱気を適切に排出できそうだ。内装には5層の断熱材が使用されており、暑さに弱い犬たちへの配慮が感じられた。クルマの後部にはスライド式のトレーがあり、車外まで引き出して使えるシャワーノズルと合わせて洗い場として使用できる。シャンプーなどの小物類が収納できるキャビネットも手の届く場所に備えられていて、思い切り遊んだ後の愛犬を綺麗にするのに便利だろう。
車内にはケージを収納する棚も取り付けられている。その一方で、198×126cmと、大人1名がゆったり寝られるスペースも確保されていた。そのほか、ソーラーパネルや走行充電システム、サブバッテリーやインバーターなどが標準装備となっており、軽自動車ながら色々な使い方ができる。小型犬と飼い主一人でのお出かけが多いユーザーには、良い相棒になりそうだ。
コンパクトな空間に工夫が満載
このほかにも、個性豊かな軽自動車ベースのキャンピングカーを見ることができた。ホンダ『N-VAN』をベースにした「N-VAN COMPO Cabin」の内外装を、千葉ロッテマリーンズ仕様にした「マリーンズ キャンパー」がホワイトハウスから初出展。
また、ダイハツ『ハイゼットトラック』に居室を搭載し、流し(シンク)や4人が寝られるベッドなど充実した装備の「インディ727」など様々なモデルが展示されていた。
さすがに「広々」というわけにはいかないが、軽キャンパーはどのモデルもキャンピングカーを知り尽くした専門家らしい工夫が施されている。エンジンパワーや車内のスペースなどにある程度の制限はあるが、豊富なバリエーションの中からライフスタイルや家族構成、愛犬のサイズなどに合わせて選ぶ楽しみもありそうだ。
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