WRCマシンの「GR ヤリス ラリー1」からインスピレーションを得て製作
トヨタ自動車は11月1日(現地時間)、「GRカローラ・ラリー・コンセプト」をSEMAショーで公開した。
GRカローラ・ラリー・コンセプトは、2023年式の限定1500台の「GRカローラ サーキットエディション」がベースで、製作チームはTOYOTA GAZOO RacingがWRCで走らせている「GR ヤリス ラリー1」からインスピレーションを受け、レースカーの技術や特性をこのコンセプトカーに応用したという。
まず最初に取り組んだのは、GRカローラのダイナミックな外観を引き立てる、機能的なラリーカー用ボディワークの開発。スチール製の巨大な3インチフェンダーフレアと、カーボンコンポジット製サイドスカートを備えたアグレッシブなワイドボディを製作。フロントとリアフェンダーには巨大な開口部を設け、ホイールアーチからの砂煙を誘導・排出し、空力的にデザインされたフェンダーは、最大限のダウンフォースも発生させるという。
さらに、カーボンコンポジット製のフロントスプリッター(全長4.5インチ)と、特注の巨大なカーボンファイバー製リアウイングが空力とダウンフォースを向上。このデザインはウイングとスポイラーの2つのダウンフォースを備え、巨大なリアウイングはリアハッチを部分的にプレートで延長して装着し、車両のルーフラインと同じ高さに揃えている。
また、ドライバーとナビゲーターのすぐ後ろに設置されたオイルクーラーとミッションクーラーへの冷却空気を確保することも重要な課題だったといい、製作チームは、クーラーへ走行風送るための通気孔を備えた機能的なリアクォーターウインドウを設計し、北米トヨタR&Dエンジニアリングデザインイノベーションが、その部品を3Dプリントで作製したという。
ホイールは17インチ×8JのOZレーシングホイールに、215/60R17のコンチネンタルの「バイキングコンタクト7」を装着し、サスペンションはテイン製のグラベルラリー用車高調を装着。ブレーキは、14×1.1インチのベンチレーテッド&スリットローターと4ピストンアルミ製ブレーキキャリパーを採用し、グラベルラリーに必要な制動力と旋回性を実現するWilwood製ターニングブレーキ(リアキャリパーのセカンドセット)を追加している。
搭載される直列3気筒1.6リッターターボエンジン(G16E-GTS型)は、シングルスクロールボールベアリングターボチャージャーにより300PSと273lb.ft(約370Nm)のトルクを発生。さらにMagnaFlow製のフルカスタムエキゾーストシステムと、GRハイフローエアフィルターを装着し、パフォーマンスを最適化している。
インテリアは、ロールケージやスペアタイヤに合わせてリアシートを改造。OMPレーシングのシートと4点式ベルト、TIG溶接されたスチール製フルロールケージ、OMPレーシングの消火システム、ZeroNoise製ラリーインターカムシステム、スペアタイヤマウントとジャッキなどラリー走行に必要な装備を搭載。
また、Wilwood製ターニングブレーキシステムの追加に伴い、標準装備の6速MTのシフトレバー位置を若干変更し、ドライバーとの最適な位置に再配置。さらに、テキサス州にあるComplete CustomsがToyota Gazoo Racingのカラーにインスパイアされた塗装を施して完成したという。
トヨタディビジョンマーケティンググループ副社長のLisa Materazzo氏は、「GRカローラは、300馬力、ターボチャージャー、6速マニュアル、全輪駆動、ホットハッチ機能など、ドライビングエキサイトメントをすべて兼ね備えています。GR Corolla Rally Conceptは、Toyota Gazoo RacingのDNAを取り入れ、GR Corollaのルーツであるラリーを発展させることで、どのようなことが可能になるかを示しています」と述べている。
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