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Sunday, June 4, 2023

「シャネル」が東京で、日本人と強く繋がるためのファッションショー以上の一大プロジェクト - WWD JAPAN.com

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シャネル(CHANEL)」は6月1、2日、東京で2022-23年メティエダール・コレクションのファッションショーを中核とするイベントを開催した。22-23年メティエダール・コレクションは、昨年12月にセネガルの首都ダカールで発表したもの。ダカールではショーの前後、ゲストや現地の人々を迎えた3日間のプログラムを開催して文化的交流を図っていた。東京でのイベントはダカール同様、ファッションと音楽やダンス、地元のカルチャーが融合し、日本のみならずアジア全域の顧客の満足度を高めつつも、Z世代との新たな交流も図る複合的な中身になった。ブルーノ・パブロフスキー(Bruno Pavlovsky)=シャネル グローバル ファッション部門 プレジデント兼シャネルSASプレジデントは、「融合する音楽やダンス、カルチャーが変われば、同じコレクションでも違った魅力が生まれるだろう。そして日本のカルチャーと融合すれば、パリのメゾンが、ダカールにオマージュを捧げたコレクションでも、日本のお客さまは強いコネクションを持ってくれる。(熟練の職人による卓越した技術を、プレタポルテという既製品で表現して店頭で販売する)メティエダール・コレクションは、『シャネル』だけのもの。私たちの個性を十二分に表現するため、(既存のシステムに組み込まれているからこそ)30分以内に全てを終えなければならないパリコレでもない、オートクチュールのファッション・ウイークでもない、メティエダール・コレクションを上手に活用したい」という。

セネガル・ダカールを思わせる色彩感覚
現地のラッパー、ニックスのマイクパフォーマンスでスタート

中核を成したファッションショーは、この記事の通り。1970年代のスピリットを受け継いだフレアシルエットのパンツスーツを基軸に、カラフルな衣装に身を包んだコンゴの“サプール”や太陽の光がさんさんと降り注ぐアフリカの壮大な大地を思わせる、鮮やかな色彩のツイードが続く。色鮮やかなビーズで飾られたベストなど現地の民族衣装を思わせるアイテムに、カメリアなどフラワーモチーフのパッチワーク、パールやスパンコール、ラインストーンを使用したまばゆい刺しゅうが融合した。

セネガルのショーは、地元のアーティストによる音楽とダンスで幕を開けた。その流れは、日本でも同じだ。メティエダール・コレクションのファッションショーは、闘病の末亡くなった坂本龍一による「戦場のメリークリスマス」でスタート。それに続いたのは、ダカールのファッションショーでも演出をになったニックス(Nix)によるマイクパフォーマンス。同じくダカールのファッションショーで現地のダンサーが披露したパフォーマンスの振付を担当したディミトリ・シャンブラス(Dimitri Chamblas)は、日本の若者への5日間のワークショップとダンスレッスンを担い、Z世代のダンサーは東京ビッグサイトの広大なショー会場で力いっぱいダンスを披露した。

アフターパーティーはBLACKPINKのジェニー
セーラームーンもメティエダール姿

ショーが終わった後は、22-23年メティエダール・コレクションを身にまとったセーラームーンのイラストが投影された空間でのアフターパーティーが始まった。セネガルのショー同様に、日本の音楽、ダンス、そしてカルチャーと融合して、半年前に発表したコレクションの新たな一面を引き出す。

アフターパーティーは、「シャネル」のアンバサダーを務めるBLACKPINKのジェニーのライブパフォーマンスで盛り上がった。

小松菜奈、橋本愛、菊地凛子、二階堂ふみが来場
クリステン・スチュワートは学生と対話

この記事の通り、「シャネル」とアンバサダーは、長きに渡り友好関係を築き、共に成長して顧客や次世代のファンを育んでいる。ショーには、ダカールのショーにも来場した、日本人アンバサダーの小松菜奈のほか、クリステン・スチュワート(Kristen Stewart)らが来場。そのほか、橋本愛や菊地凛子、二階堂ふみらの姿もあった。

翌日は「シャネル トーク」と題して、都内近郊の大学生ら約300人を招いて、「シャネル」のサヴォアフェール(受け継がれる職人技や美意識)やクラフツマンシップ、サステナビリティーに関するスタンスなどを語り合うセッションが行われた。クリステン・スチュワートは「シャネル トーク」にも登壇し、女性のエンパワーメントなどについて語ったほか、来場した学生らの質問に応えた。パリからは、傘下のアトリエでメティエダール・コレクションの刺しゅうを担うモンテックスの職人も来日。俳優の宮沢氷魚と、専門アトリエが集結する複合施設「le19M」の存在意義などについて語り合い、若い世代に「シャネル」や手仕事の魅力などを伝えようと試みた。大学生はショーのあと、22-23年メティエダール・コレクションを実際手に取って最高峰のクラフツマンシップを体感した。こうしたイベントは、セネガル・ダカールでも開かれたという。

このほか小松菜奈や橋本愛は、「シャネル」の顧客と22-23年メティエダール・コレクションの着こなしを考える「スタイルトーク」などのイベントにも登壇したという。ファッションショーを中核とする複合的なイベントは、規模感のみならず、さまざまな人たちとコミュニティを形成しようとする意欲や、アンバサダーとの深い関係性など、「シャネル」のさまざまな魅力を印象づけるものになった。22-23年メティエダール・コレクションは、このイベント期間中に発売した。

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