【NQNニューヨーク=滝口朋史】23日の米株式市場でダウ工業株30種平均は反落して始まった。午前9時40分現在、前日比113ドル79セント安の2万6138ドル45セントで推移している。中国政府が現地時間23日夜に米国が9月から発動する予定の対中制裁関税「第4弾」への報復措置を発表し、米中貿易戦争への警戒感が強まった。米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長の講演を控え、買いが手控えられている面もある。
中国国務院は5078品目・約750億ドル分の米国製品に5~10%の追加関税をかける。9月1日に海産物、鋼板、化学製品など、12月15日に木材、自動車、織物などに関税を発動させる。フォードやゼネラル・モーターズ(GM)、テスラといった自動車株には売りが先行している。建機のキャタピラーやアップルなど中国への収益依存度の高い銘柄も安い。
FRBのパウエル議長はカンザスシティー連銀主催の年次経済シンポジウム(ジャクソンホール会議)で米東部時間午前10時に「金融政策の課題」をテーマに講演する。前日にはカンザスシティー連銀のジョージ総裁などが相次いで追加利下げに慎重な姿勢を示しており、パウエル議長が市場が期待するような緩和的な姿勢を示すかどうか警戒感が広がっている。
ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は続落して始まった。米中の貿易摩擦が泥沼化するとの警戒感からマイクロン・テクノロジーやインテル、エヌビディアなどの半導体株に売りが先行している。
2019-08-23 13:44:00Z
https://www.nikkei.com/article/DGXLAS3LANY01_T20C19A8000000/
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