中国湖北省武漢市を中心に新型コロナウイルスによる肺炎が拡大している問題で、武漢周辺に滞在している約140人の残りの邦人の帰国は、対象地域の拡大などに伴う課題の解決が容易ではなく、長期化しそうな様相だ。
日本政府は1月28、29、30日に各1便の政府チャーター機を武漢空港に派遣し、31日までに565人を帰国させた。
外務省は他国に先駆けて、24日夜にはチャーター機による邦人帰国の調整を始めた。外務省幹部は、「現地から『病院に行っても追い返された』という話を聞き、邦人を帰国させる必要があると判断した」と語る。北京の日本大使館員ら10人が約1200キロ・メートル離れた武漢に17時間かけて入り、現地での調整にあたった。
武漢市の道路や鉄道が封鎖される中、搭乗予定者を空港に確実に集めるため、中国側から車両の通行許可を事前に得たうえで、市内30か所に集合場所を設け、手配したバスで一斉に輸送した。
しかし、残された在留邦人は、武漢市の外の湖北省に分散して居住している人が多く、政府による一斉輸送は困難だという。また、武漢の周辺市の道路も一部封鎖されており、個人の車両などで武漢市内に入るためには、中国当局から複数箇所の通行許可を得なければならない。
こうした調整には相当な時間がかかるのは必至で、チャーター機の第4便を派遣するめどは立っていない。
政府は、在留邦人に武漢以外の空港へ向かってもらい、帰国させることが可能かどうかも探っている。
また、中国人配偶者の帰国も懸案となっている。政府関係者によると、湖北省に残された140人の中には、中国人と結婚し、子どもを持つ邦人が数十人以上いるという。
中国当局は中国人の出国は認めていない。邦人が日本帰国を希望していても、妻などが出国できないため、家族が離ればなれになるのを避けようと現時点では帰国に踏み切れない人が多いという。
日本政府は中国に対し、人道的観点から中国人配偶者の出国を認めるように働きかけているが、認められる見通しは立っていない。
2020-02-01 13:09:00Z
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