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Sunday, April 4, 2021

準備なしで「あちこちオードリー」 佐久間Pが見た2人 - 朝日新聞デジタル

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 「事前アンケート無し、打ち合わせ無しのフリートーク」というコンセプトで熱い支持を集めている「あちこちオードリー~春日の店あいてますよ?~」(東京系)が一部地域での深夜帯から、今春、水曜夜11時台に進出し、放送時間も50分に拡大した。MCのオードリーが引き出す芸能人の「ここでしか聞けない本音」が人気の理由だが、佐久間宣行プロデューサーは「実はゲストだけが言いっ放しの番組じゃないんです」と語る。

 番組は2019年8月に特番として始まり、同10月からレギュラー化された。企画が誕生した背景には、二つの番組の存在があった。

 一つはMCのオードリー若林正恭がゲストの作家とトークを繰り広げる「ご本、出しときますね?」(16年、BSテレ東)だ。佐久間さんは「若林君は、ちょっと前は『人見知り芸人』とか言われていたんですけど、今は全然違って、人に対する興味が出てきていて、色んな人から話を聞き出すインタビュー能力がすごいな、インタビューの組み立て方が素晴らしいなと思った」という。

 もう一つは「オードリーのオールナイトニッポン」(ニッポン放送)で、「ゲストと一緒に少人数で盛り上がるオードリーがすごく面白いと改めて思った」。

 「事前アンケート無し」にした理由については、「アンケートがあって話す内容が分かっている収録に、僕がちょっと飽きちゃった」と明かす。「若林君と春日の価値観や興味があることを番組制作者の意図よりも先に出したいなと思ったので、フリートークにしてみました」

 もう一つの理由として、「ゲストが『この話をすればいいや』と思っているよりも、何も準備しないで話し始めたときのほうが面白いことを話してくれるんじゃないかと思った」と語る。狙いは的中し、ゲストから聞いたことの無い話が次々と出てきて驚いたという。

 番組には毎回、2組ほどのゲストが招かれる。これまでに登場したのは、雨上がり決死隊の蛍原徹、アンジャッシュの児嶋一哉、ハライチといった芸人から、佐藤栞里や藤田ニコルといったモデル・タレント、アイドルグループの日向坂46やヒップホップユニットのCreepy Nutsまでと幅広い。

 ゲストとして声をかけるのは、「キャリアに浮き沈みがあって、心の中で考えていることが大きそうな人」や、「プロフェッショナルとしてたくさん仕事をしているけど、ポロッと裸の言葉を話す場所がなかなか無いんじゃないかなという人」だ。中でも一番大事にしているのが「オードリーが話を聞いてみたいと思う人であること」だという。

 ゲストはオードリーとの軽快なトークの中で、芸能界での悩みや怒り、仕事術や野望などを赤裸々に語る。パンサーの向井慧は、無理なキャラを演じるように持ちかけてきたある番組のスタッフなど、許せない人物の名前をノートに記録していることを告白。藤田ニコルは、好きでやっていた決めポーズの「にこるんビーム」をある番組の台本に指示として書かれてから「テレビが怖くなっちゃった」と打ち明けた。

 記事の後半では、オードリーがゲストの本音を引き出すのが上手な「ある理由」や、特に印象に残っている回、番組の今後について、佐久間プロデューサーが語ります。

 ゲストが胸の内をさらけ出して…

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