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Thursday, September 30, 2021

「涙なしには見られない」最後のイルカショー…53年の歴史に幕 - 読売新聞オンライン

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 53年にわたって子供や家族連れらに親しまれた神奈川県三浦市の水族館「京急油壺マリンパーク」が9月30日、閉館した。約5300人が訪れ、最後の別れを惜しんだ。(光尾豊)

 同館は5月の閉館発表後、来館者が急増。8月は約6万2000人と、コロナ禍前の2019年度の約2倍を数えた。

 午後3時40分に「イルカ・あしかショー」の最終公演が始まると、アシカの愛らしいしぐさやイルカのダイナミックなジャンプに惜しみない拍手が送られた。横須賀市の夫妻は「夫婦で来て子供と来て孫と来た、思い出多い場所。最後のショーは涙なしに見られなかった」と話した。

 同館は1968年4月、京急電鉄創立70周年を記念して開館。入館者数は70年度に88万人を数えた。

 皇室との関係も深く、昭和天皇や皇太子時代の上皇さま、秋篠宮さま、紀子さまも訪問された。ハゼの研究家として知られる上皇さまは4回訪問され、2009年11月には天皇在位20周年記念の「ハゼ展」が開かれた。上皇后さまのアドバイスで上皇さまが命名された「アケボノハゼ」など30種類、400点を展示した。

 競合施設開業の影響などで客足は遠のいたが、15年7月にドッグランを併設。展示施設をペットとまわれると評判になった。それでも19年度の来場者は26万人に落ち込み、施設の老朽化や新型コロナウイルス感染拡大もあって閉館を決めた。この日、有給休暇を取って愛犬と訪れた東京都大田区の男性(25)は「こんな施設は他にない。閉館は寂しい」と肩を落としていた。

 近くの東京大学臨海実験所と共同で、県の希少動物のDNA判定なども行った。水族館職員と同大研究員の交流もあり、実験所所長の三浦徹教授は「マリンパークの尽力に感謝するとともに、お疲れさまという思いだ」とねぎらった。

 中井武館長は「動物たちと苦楽をともにし、私自身が動物に育てられたと思っている」と話した。館内にいる約400種類4000匹の生き物は譲渡する。

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