9月24日、共同クリエイティブ・ディレクターのミウッチャ・プラダとラフ・シモンズは、プラダ(PRADA)の2022年春夏コレクションをミラノと上海で同時に発表した。プラダにとっては1年半ぶり、シモンズにとっては初のゲストを招いたランウェイショーとなる。 デジタル時代において、コレクションの表現方法はひとつではないことを気づかせてくれるプラダのショー。今シーズンもその期待に応えるかのように、会場の中に設置された大型のLEDスクリーンには、約9,000km離れた場所で同じルックを着た異なるモデルが闊歩するライブ映像を配信した。ランウェイならではの臨場感に加え、国境を越えてひとつになれるテクノロジーの強みを融合させた演出だ。 シモンズはプレスノートの中で、「ファッションも他のシーンも、もはや小さな世界の話ではありません。ショーを同時に行うことは、新たな可能性を示しています。コミュニティとは、イデオロギーや価値観、信念をシェアする人々を集めるための重要なアイデアなのです」と語っている。
新しい試みは演出だけではない。「Seduction, stripped down(削ぎ落とされた誘惑)」と名付けられたコレクションは、よりタイトに、よりコンパクトに、より軽い素材へとシフト。意表を突いた露出や体のボディラインに沿ったシルエットはほのかに色香を漂わせ、あらゆる世代に向けて提案している。 たとえば、コルセットのフォルムやレースを採用したシャツやトップス、ブラレットをドッキングさせた無地のセーターなど、西欧の歴史的なアンダーウェアの要素を採用。また、オーバーサイズのレザージャケットには、あえて下に何も着ずに、トレーンの付いたミニスカートを合わせて。さらに、一見控えめに見えるサテンの膝丈ドレスは、背後から見るとボタンが下まで外され素肌が露わになっている。
「私たちは“エレガント”という言葉も考えましたが、とても古風な感じがしました。今回のコレクションは、常に身体に結びつく誘惑を表現しているのです。歴史的な作品を掘り起こし、それらが今日どのような意味を持つのかを探求しました」とミウッチャは説明する。 1年半もの間、人との接触が制限されていた私たちが、センシュアルなものへの欲求に目覚めるのは当然のことだろう。自由を取り戻し、自己肯定を求めた先にあるのは「自分らしいセクシーの感覚」。もうすぐ制約のない移動が再開され、新しい出会いが期待される時、プラダの新しい服はしばらくの間眠っていた高揚感を取り戻してくれるはず。
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