2019年12月05日18時04分
埼玉県熊谷市で2015年、女児2人を含む6人が殺害された事件で、強盗殺人などの罪に問われたペルー国籍ナカダ・ルデナ・バイロン・ジョナタン被告(34)の控訴審判決が5日、東京高裁であった。大熊一之裁判長は一審さいたま地裁の死刑判決を破棄、無期懲役を言い渡した。高裁は犯行時の被告について、心神耗弱状態だったと判断した。
大熊裁判長は判決で、被告は犯行時、統合失調症が悪化した状態で、「スーツの男が危害を加えるため迫っている」との妄想を抱いていたと指摘。被害者を「追跡者」とみなして殺害した可能性が否定できず、「妄想がなければ繰り返し殺人を犯す状況になかった」と述べた。
一方、被告が金品を入手したり、証拠隠滅したりしていたことなどを挙げ、「自発的意思も一定程度残されていた」とし、弁護側が主張した心神喪失状態だったとまでは言えないと結論付けた。
一審さいたま地裁の裁判員裁判は18年3月、被告が統合失調症だったと認めたが、「残された正常な精神機能に基づき、金品入手という目的に沿った行動を取った」と完全責任能力を認定し、弁護側が控訴した。一審裁判員裁判の死刑判決が高裁で破棄されたのは6件目。
ナカダ被告は被告人質問で「殺していません。もし私が6人を殺していれば、私を殺せばいい」などと発言。この日も不規則発言を繰り返し、主文は座ったまま下を向いて聞いていた。
二審判決によると、ナカダ被告は15年9月、妄想を抱いて群馬県の勤務先から逃走し、熊谷市の住宅3軒に侵入。田崎稔さん=当時(55)=夫妻や、加藤美和子さん=同(41)=と小学生の娘2人ら計6人を包丁で突き刺すなどして殺害し、車や現金を奪うなどした。
東京高検の久木元伸次席検事の話 遺憾。判決内容を精査し、適切に対応したい。
2019-12-05 09:04:00Z
https://news.google.com/__i/rss/rd/articles/CBMiNWh0dHBzOi8vd3d3LmppamkuY29tL2pjL2FydGljbGU_az0yMDE5MTIwNTAwNzk5Jmc9c29j0gE2aHR0cHM6Ly93d3cuamlqaS5jb20vYW1wL2FydGljbGU_az0yMDE5MTIwNTAwNzk5Jmc9c29j?oc=5
No comments:
Post a Comment