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Friday, February 21, 2020

大学発ベンチャーの「起源」(3) ウッドプラスチックテクノロジー - M&A Online

大学発ベンチャーの「起源」(3) ウッドプラスチックテクノロジー

*画像はイメージで本文とは関係ありません

再生可能エネルギーと同様、現代社会に求められている「再生材料」。その有望株として注目を集めているのが、ウッドプラスチック。木材繊維にプラスチックを融合して成形した複合素材で、製材加工で排出する木くずと使用済みペットボトルキャップといった廃棄物を材料に生産する。

日本では環境重視の観点から公共事業などで多く採用され、国内生産量も増加傾向にある。低価格の中国製品は存在しているものの、国内では地元産木材の有効利用ができることや廃棄されるペットボトルキャップのリサイクル利用といった環境への配慮から国産製品のシェアが高い。

東大の技術でウッドプラスチックの低コスト生産に成功

ウッドプラスチックテクノロジー(鳥取県倉吉市)は、このウッドプラスチックを素材とする物流用パレットの生産を手がける大学発ベンチャーだ。同社は2008年2月に、東京大学農学生命科学研究科の安藤直人教授(現・名誉教授)が開発したウッドプラスチック技術を事業化した大学発ベンチャーだ。安藤名誉教授は、現在も同社の技術顧問として製品開発にかかわっている。

なぜ同社はパレットに目をつけたのか。従来の木製パレットには、使っているうちにささくれができたりカビは生えたりするなど劣化が目立つデメリットがあった。一方、プラスチック製パレットも温度変化に弱いなどの問題を抱えていた。

ウッドプラスチックパレットで事業化(同社ホームページより)

そこで安藤教授の指導の下、木材とプラスチックの弱点をカバーするウッドプラスチック素材を使った物流用パレット「ウッドプラスチックパレット」を開発。過酷な環境でも劣化しにくく、安心して使える製品と評価され、輸送業や倉庫業で引き合いが相次いだ。

安藤教授が開発した製法は、木くずなどの木質バイオマスとプラスチックを混合溶融機で攪拌(かくはん)することで摩擦熱を発生させ、その摩擦熱でプラスチックを溶かすことにより木材と一体化したウッドプラスチックを生成する仕組み。この材料を加圧力3000トン級の大型プレス機でパレットに成形する。

従来のウッドプラスチック製造法は木くずを粉状に粉砕し乾燥させてからプラスチックに混ぜる複雑な工程で、生産コストはプラスチック製パレットよりも割高だったという。安藤教授の技術だと、木くずをそのままプラスチックに混ぜることができるため、一般的なプラスチック製パレットに比べて、製造コストは2割程度安いうえに強度も上回るという。

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