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Tuesday, March 1, 2022

「技術のホンダ」を象徴して21年…あと1か月で引退するアシモのショーを見学した - 読売新聞オンライン

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 ホンダ本社(東京都港区)で2001年3月から毎日のように開かれた人型ロボット「アシモ」の実演ショーが、3月末で終了する。2000年に誕生し、ダンスやジャンプができる二足歩行ロボットとして一世を (ふう)() したアシモだが、日本の技術力を世界に示す存在としては役割を終えたのが理由という。2月28日、残り任期1か月となったアシモのショーを見学した。(デジタル編集部 長野浩一)

 平日の午後0時半ということもあり、開演前の客席は約20席の半分くらいが空いていた。「ショーが3月末で終わるのを知っている人はまだ少ないので、平日はこのぐらいです」と広報担当者。同じフロアの一角では、昨年のドライバーズ部門チャンピオンに輝いたレッドブル・ホンダのF1マシンに人だかりができていただけに、さみしい雰囲気でショーは始まった。

 スマホカメラを構えたお客さんたちの前に手を振りながら登場したアシモ。歌やダンスを披露する場面では、観客のリクエストに応えてリズミカルに踊って見せた。ステージを走る場面では、素早く静かな足さばきに「おーっ」という歓声も。ボールを足で蹴る場面で「アシモのボールをキャッチしたい人!」とスタッフが呼びかけたが、手を上げるお客さんはいなかった。それでも、アシモがボールを蹴ると、シャッター音が響いた。

 ショーが終わると、数人のお客さんがアシモと記念撮影を楽しみ、アシモが手を振って後ずさりしながらステージを去る場面では、手を振って別れを惜しむお客さんもいた。

 ホンダ本社では、3月4~31日、ショーの回数を平日は3回、土日と祝日は5回に増やし、特別版ステージショーとして実施するほか、ホンダの二足歩行ロボット開発の歴史を紹介した特別展示「アシモ開発の歩み」を開催する。

 ホンダのロボット開発は1986年にスタート。人間をモデルに二足歩行の原理を究明することから始め、初代の「E0」では1歩に5秒もかかった。その後、脚部のみのロボットで研究を進め、安定して歩く技術を確立。1993年からは上体を組み合わせた人間型ロボットの研究に取り組んだ。1997年に発表した「P3」は、全高160センチ、重さ130キロだったが、2000年に誕生したアシモは120センチ、43キロと大幅に小型化。見た目のやわらかさを意識した親しみやすいデザインとなった。

 ホンダは、数年前にアシモの開発は終了しているが、今後も展示やグッズ販売などキャラクターとしては残す方針。ホンダは今後も、ロボットの研究開発を続けるという。

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