みなさんにご好評頂いております、『金曜リクエストロードショー』。今夜は、ジム・キャリー主演の大ヒットコメディー『マスク』を本編ノーカットで放送します。
冴えない銀行員のスタンリーが、謎のマスクを手に入れ、緑の怪人に変身。不思議な力を手に入れ、ギャング組織を相手に大騒動を巻き起こします!1994年(日本では95年)に公開され、ジム・キャリーを一躍スターにのし上げた本作を、配信では見られない『金曜ロードショーオリジナル吹き替え版』で放送します。
今回も、映画大好き芸人・こがけんさんに、25年以上経っても色褪せない、本作のみどころを紹介してもらいました。
『マスク』の見どころを「映画大好き芸人」こがけんが、金曜ロードショーの直前に放送される「まもなく金曜ロードショー」(よる8時54分~/関東ローカル)で解説します!
【こがけん コメント】
ある日パッとしない銀行員スタンリー・イプキスが偶然不思議な仮面を拾います。ところが、自宅でそれを顔につけた途端、猛烈な緑の竜巻とともに超型破りな魔人「スタンリー・ザ・マスク」に変身してしまうんです。彼はマスクの力を借りて一目惚れした女性・ティナにアタックしようとしますが、事態は思わぬ方向に転がり、警察やギャングを巻き込んだ大騒動に発展してしまうというお話です。
●この作品の魅力は…
何と言っても、この作品でスターダムにのしあがったジム・キャリーの演技です!
気弱でお人好しな普段のスタンリーと、ドギツくも抜群のカリスマ性を発揮する「スタンリー・ザ・マスク」という二つの人格の演じ分けはもちろん、変身しているときのマイムやダンスの爆発力ときたら、凄すぎてオーマイガー!!映画史に残ると言われる、彼の身体全体を使った演技をぜひ目に焼き付けてください!
●お気に入りのシーンは…
ヘイ!パチューコ!という掛け声が耳に残ること間違いなしの、クラブ・ココ・ボンゴでのマスクとティナのダンスシーンです。
ヒロインのティナ役は、なんとこれが映画デビュー作となるキャメロン・ディアス。今では押しも押されもせぬ大スターのふたりが、ノリノリの曲に合わせて若々しく激しく躍りまくる姿は必見です。
さらにSFXを駆使した演出も見応え抜群。ダンスのあと、ギャングがマスクに向けて銃を撃ちまくるシーンがあるんですが、見事に当たらないんですね。そして、当たったと見せかけてからの彼の演技のクドいこと!クドいこと!(笑)僕の大好きなシーンです。
1994年に公開された30年近く前の作品ですが、多少の古臭さはあれど、SFXを駆使した映像には目を見張るものがあります。「スタンリー・ザ・マスク」の動きの要である躍動感は、SFXなくしては実現できなかったでしょう。目が飛び出すという漫画的表現をSFXでやったのは後にも先にもこの作品だけじゃないでしょうか(笑)?アカデミー視覚効果賞ノミネートの実力は侮れません
●こがけんの、さらなる注目“深読み”ポイント
それにしても、仮面を付けた「スタンリー・ザ・マスク」の無敵っぷりときたら。圧倒的な力で悪い奴らを撃退する姿は観ていて爽快です。しかし、この仮面には恐ろしい側面もあります。つけた人の本性を過剰に引き出してしまい、その人の中の隠された欲望まで解放されてしまうのです。
そもそも人間は倫理観や道徳感があり、他人の目を気にする社会的な生き物です。欲望を全開放なんて、なかなかできないことですよね。それなのに、この仮面はつけるだけでいとも簡単にそれを叶えてしまいます。けれどそんなことを繰り返していたら、そのうち元の自分に戻れなくなってしまいそうで怖くないですか?
実は本作の原作漫画「マスク」は、よりサイコ味が強く、やることも過激な恐怖のダークヒーローもので、本作も当初はホラー映画を予定されていました。それを監督のチャック・ラッセルがひっくり返して、コメディ映画へと大きく舵を切った背景があるんですね。
コメディ映画になったとはいえ、根底に「この仮面とどう付き合っていくべきか」という根源的な恐れがあるからこそ、本作の魅力は今も衰えないのかもしれません。
このマスクは「ロキ」のマスクと呼ばれていますが、この「ロキ」は北欧神話に神様として出てくる「ロキ」のことなんですね。「ロキ」はトリック・スターと呼ばれる様に、イタズラの神で、あのマーベルシリーズに出てくるキャラクターの〝ロキ〟として馴染みがある人も多いんじゃないでしょうか?こうやって、同じモチーフのものが作品をまたいで出てくるのも映画の面白さの一つですよね。
僕としては、スタンリーが飼っているかわいい愛犬マイロに助演男優賞を与えたい作品です。その理由はぜひ本編でお確かめください。
- 『マスク』(1994 米)
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今夜9時00分~10時59分 ※放送枠5分拡大 本編ノーカット
◆監督:チャック・ラッセル ◆製作:ボブ・エンゲルマン
◆出演:
<スタンリー・イプキス/スタンリー・ザ・マスク>ジム・キャリー(山寺宏一)
<ティナ・カーライル>キャメロン・ディアス(井上喜久子)
<ミッチ・ケラウェイ>ピーター・リーガート(若本規夫)
<ドリアン>ピーター・グリーン(大塚明夫)
<ペギー・ブラント>エイミィ・ヤスベック(高島雅羅)
<チャーリー・スクアーカー>リチャード・ジーニ(大塚芳忠)【ストーリー】
銀行員スタンリーは、引っ込み思案で女性にもてない冴えない男。しかし、川に落ちていた不思議な木のマスクを拾った時からイプキスの人生は一変する…。マスクをつけると、その人間の一番強い欲望がむき出しになり、さらに超人的パワーが自在に操れるようになるのだ!マスクをつけたスタンリーは、ハイテンションでワイルドで陽気な男に大変身!謎の仮面の力で一目惚れしていたティナを口説いたり悪者をやっつけたり、超ゴキゲンなヒーローに!
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