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【緊迫する世界】荒れる米大統領選で「カオス」到来? ロシア、中国など権威主義国家の台頭も (1/2ページ)
米大統領選の投開票(11月3日)まで1週間あまり、ドナルド・トランプ大統領の再選が危ない。トランプ氏は負ければ納税問題で法的リスクにさらされ、多額の借金を抱えてしまう可能性が高い。そのため、投開票前後で何をやらかすか分からない。
選挙前から証拠も示さず、「選挙が不正で操作されている」「イカサマが蔓延(まんえん)している」という大統領は史上初だ。トランプ氏の言動は奇想天外で何をしてもおかしくない。
投開票「前」にトランプ氏側が仕掛けるとすれば、海外での戦争勃発、特に台湾海峡をめぐる中国との衝突だ。台湾は、中国にとって核心的利益にあたり、米国には第一列島線の最前線の要地である。それだけに一触即発の可能性が高い。
中国の習近平国家主席は13日、広東省の海軍陸戦隊(海兵隊)を視察し、「全身全霊で戦争に備えよ」と指示した。これをあざ笑うかのように翌14日、米ミサイル駆逐艦「バリー」が台湾海峡を通過した。台湾周辺では、中国軍が演習を行って危機感を強める一方、米国は台湾への武器売却を決めるなどして、てこ入れを強めている。
もし、この時点で台湾海峡をめぐり米中の軍事的衝突があれば、間違いなくトランプ氏勝利になるだろう。米国人は本国の危機となれば、現職大統領を圧倒的に支持する傾向がある。ましてや中国との戦争に米国人はいきり立つに違いない。
投開票「当日」にトランプ氏側が何かをやるとすれば、投票監視のボランティアと称し、銃を携帯する「アーミー・フォー・トランプ」といった連中に投票妨害を行わせることも考えられる。
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