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Saturday, September 10, 2022

パリコレの規模や注目度は別格、世界最高峰のショー - 読売新聞オンライン

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 [New門]は、旬のニュースを記者が解き明かすコーナーです。今回のテーマは「パリコレ」。

 パリでは年に2回、春夏向けと秋冬向けのファッションショーが開かれる。男女それぞれのプレタポルテ(既製服)と、女性のオートクチュール(高級注文服)の新作発表会で、パリコレクションはその総称だ。

 パリ、ミラノ、ニューヨーク、ロンドン、東京で行われるショーを世界5大コレクションと呼ぶが、その規模や注目度からもパリは別格だ。

 会場には、ルーブル美術館やオペラ座などの歴史的建造物や、エッフェル塔を望む広場など、パリを代表する観光名所が使われることもある。招待客しか入場できず、最前列には世界各国のジャーナリストや、有名店のバイヤー、人気歌手や映画スターなどが並ぶ。

 所要時間15分程度のショーでモデルたちが着用するのは、各ブランドが半年先に売り出す予定の新作のドレスやスーツなどだ。その年のファッションの流行を大きく左右することから、パリコレは世界の流行の発信地とも呼ばれる。

 招待客が300人程度のショーでも数千万円の費用がかかることもあるという。あるブランド関係者は「膨大な費用がかかるが、パリコレに参加することは、それに勝る価値がある」と打ち明ける。

 新作のドレスなどをモデルに着せて客に披露する形式は、19世紀中頃、オートクチュールの創始者といわれるデザイナーのウォルトが始めたとされる。それ以前の仕立て服は、客の注文に応じて作る受け身のものが多かった。

 1911年からは組織として定期的にショーが行われるようになった。服飾研究家の深井晃子さんは「パリコレの一番の目的は服を売ることだ。デザイナーたちが一定の期間にまとまってショー形式で服を見せることは一番効率的で、魅力的な見せ方だったのは間違いない」と説明する。

 技術革新で、服の大量生産が可能になると、着やすい既製服の需要が高まった。既製服を作るデザイナーが、パリにも続々と登場。オートクチュールとは別に、既製服のショーも行われるようになった。

 70~80年代には、スターデザイナーも多く現れた。深井さんによると、中でも人気を集めたのは、高田賢三やイヴ・サンローラン、ジャンポール・ゴルチエなど。「会場の入り口にできた人だかりでデザイナーの人気がわかった」と振り返る。

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