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Wednesday, December 7, 2022

【フィギュア】羽生結弦さん、アイスショー「プロローグ」終幕…新章「GIFT」はスケーター史上初の東京ドーム単独公演 - Olympics

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フィギュアスケート男子シングルでオリンピック2連覇を達成し、今年(2022年)7月にプロスケーターへと転向した羽生結弦さんが企画・出演した初の単独アイスショー「プロローグ」が12月5日、青森県八戸市にあるFLAT HACHINOHEにて千秋楽を迎え、およそ1ヶ月にわたる2都市・5公演のスケジュールを滑り切った。

ショー最終日のプログラムの最後には、2023年2月26日(日)にスケーターとしては史上初となる東京ドーム単独公演のアイスショーの開催をサプライズ発表した。プロローグ=序章の、最終行を綴り終えた羽生さんの、最初のページのタイトルは、「GIFT」。ファンを大切にする羽生さんからの、恩返しとなる「贈り物」だ。

自身初となる単独アイスショーを終え、また人跡未踏の路を歩み続ける孤高のスケーターは、メディアの前で、新章へと向かう思いと覚悟を語った。

「3.11っていう傷」への灯り

11月4日のぴあアリーナMM(神奈川県横浜市)での初演を皮切りに始まった、羽生さんのプロ転校後、初となるアイスショー「プロローグ」は、12月5日にFLAT HACHINOHE(青森県八戸市)で千秋楽を迎え、2都市・5公演すべてを怪我なく完遂した。

「とりあえず、プロとしての最初のアイスショーというのもあったので、とくに一番気をつけないといけないことは、怪我をするっていうことだと思っていた。大きな怪我もなく、最後までこうやって完走しきれたことは、本当に大きな経験になったかなと思う」

「最初から最後まで全力でした。最後まで体力を残しながら、全力を出しきることをやっていかないといけないので。すごく大変なショーではありました。ただ大きな崩れもなく、最後までジャンプをしっかり決めきれて演技できたことは、競技的な観点かもしれないですけど、ジャンプを決めて、全部ノーミスでやれたことは、自分にとっても自信になりますし、いい演技を届けられたという達成感にもなってます」

「過度の緊張だったり、プレッシャーだったり、いろんなことがありましたけど、それでも多くのスタッフの方に支えていただきながら、こうやってプロとして活動していくんだなと改めて実感した。自分の力だけじゃなく、(スタッフなどに)頼りながらもプロとして頑張っていこうと思っています」

最終公演に八戸という場所を選んだ理由について、「たまたま(笑)」と笑いを誘いながらも、プロローグに込めた東北への思いを巡らせる。

「自分としては、東北で何とかやりたいという気持ちは、もちろんありました。東北の地でやるのであれば、このプロローグの、自分の半生みたいなものを描いている中に3.11があるように、きっと、このショーを見にきてくださっている方々の中にも、3.11っていう傷が残っていると思う」

「僕が(2011年)3月に被災をして、アイスリンク仙台が使えなくなってしまった後に、東神奈川のリンクでお世話になった。その後に、八戸の方でも『電気とかは使えないけど滑っていいよ』と言っていただいて。節電の状態で、電気もつけないで、たぶん天井をちょっと開けることができるんですけど、その明かりだけでプログラムをつくったりとか、体力トレーニングをさせていただいた。そういう意味でも、八戸にはお世話になりました」

「そういう地で作っていただけたプログラムを、またこの地でできたことは、すごく自分にとっても感慨深いものがありました。実際に震災があって、すぐに作ったプログラムたちだったので。だからこそ、月日がどれだけ経ったのかということと、また改めて自分自身もこのプログラムに触れることによって、皆さんに触れてもらうことによって、少しでも震災を思い出したり、思い出して苦しんでいただくのはちょっと申し訳ないなと思いつつも、でも、それがあるからこそ、今があるんだって思っていただけるように。そういう演技ができたらなと思って、滑らせていただきました」

「少しでもなにか、自分の演技を見て消化したり、逆にそれを思い出して悼んだり。それが良いことなのか悪いことなのかはちょっと分からないですけど、少しでもなにかしらの気持ちが灯るきっかけとしての演技をしたいなと思いました」

#GIFT_tokyodome

プロローグ最終公演の最後には、サプライズの発表があった。

2023年2月26日(日)一夜限りで、東京ドーム(55,000人収容)を会場にして、スケーターとしては史上初となる単独公演のアイスショーを行うというのだ。そして、そのタイトルは、「GIFT」。羽生さんが紡ぐ物語の新章は、ファンへの恩返しとなる「贈り物」だ。

「初めてスケーターとして東京ドームでの(単独)公演ということで、正直すごい緊張しています」

「普通のアイスショーとはまた違って、物語が主体としてあって。その中に僕のプログラムたちが、いろんな意味をもって存在している絵本のような物語。そんな感覚で見ていただけるスケートになっていると思うので、ぜひ期待していただければと思います」

「プロローグ」同様、「GIFT」も最初から最後まで、羽生さんだけが出演する物語の構成になるそうだ。

「東京ドームも1人でやるつもりです」

「(「GIFT」では)もっといろんなテクノロジーを使ったりとか、もっと何か演出として物語を楽しめるようなもの、また新しい感覚で楽しんでいただけるような、ショーというより『スケート物語』にしていきたいなというふうに思っています」

アスリートとして歴史を刻んだ羽生さんは、プロスケーターとしても誰も踏み入れたことのない領域へチャレンジを続ける。

「『プロローグ』よりも先に、東京ドームのお話はスタートしました。ただ、(会場の確保が)実際に取れる取れないという話がかなり難航して…」

「正直な話を言うと、東京ドームでやらないかっていういうお話をいただけたからというのが一番です。僕はそこまでの実力があると思っていないし、そこまでうぬぼれていないですし、そこまで自信があるわけではないです」

「けれど、東京ドームでやらないかというお話をいただいて、いろいろな方のお力を借りたり、また自分で構成を考えたり、いろんな方と考えていく中で、東京ドームでしかできないスケートって何だろうというものをいろいろ考えました。それを東京ドームで見せたいなという気持ちで、今は『GIFT』に向けていろいろ進んでいます」

「『GIFT』に込めた思いは、今までアマチュア時代をやっていくにあたって、いろんな支え方を皆さんにしていただけたなと思っていて。そういう方々への恩返し」

「自分の物語は、恩返しから始まるかなと思って。贈り物として『GIFT』というタイトルをつけました。物語自体が皆さんへの贈り物になってほしいですし、またその物語に含まれている自分のプログラムたちが、皆さんへのギフトになればと思います」

羽生結弦さんが単独公演する新たな氷の物語ショー「ICE STORY 2023 “GIFT” at Tokyo Dome supported by 雪肌精」は、2023年2月26日(日)17:00より、一夜限りで東京ドームにて行われる。

「GIFT」オフィシャルサイト

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