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Tuesday, September 1, 2020

地球は最初から青かった? 水の起源に新隕石説 研究 - 時事通信

2020年09月01日10時58分

地球は最初から青かった? 水の起源に新隕石説 研究

【ワシントンAFP=時事】地球の表面の70%を覆っている水は、誰もが知っているように生物には不可欠だ。しかし、この水がどのようにして地球に存在するようになったかについては長年、科学者らは議論を交わしてきた。(写真は仏パリの国立自然史博物館に収蔵されている長さ約10センチの頑火輝石(エンスタタイト)コンドライト「サハラ97096」。国立自然史博物館提供)
 この謎の解明に一歩近づく研究結果が27日、フランスのチームによって米科学誌サイエンスに発表された。論文は、水が存在する理由となった隕石(いんせき)の種類を特定し、地球は形成当初から水が豊富にあった可能性を示唆している。
 研究を率いた宇宙化学者のロレット・ピアーニ氏はAFPに対し、今回の発見は、遠くから飛来した彗星(すいせい)や小惑星によって最初は乾燥していた地球に水がもたらされた、とする通説と矛盾するものだと語った。
 太陽系誕生の初期モデルでは、太陽の周りを渦巻いていた巨大な円盤状のガス雲やちりが徐々に惑星を形成したが、温度が高く氷を維持できなかったとされている。科学者らはこれに基づき、水は後からもたらされたもので、含水鉱物を豊富に含む炭素質コンドライトとして知られる隕石が主要因であるとの理論を立てた。
 だが、炭素質コンドライト説には、化学組成が地球の岩石と厳密には一致せず、太陽系の外縁部で形成される炭素質コンドライトが、初期の地球に衝突する可能性は低いという問題があった。

■もう一つの隕石グループ
 もう一つの隕石のグループ、頑火輝石コンドライトは地球の岩石と組成がもっと近く、酸素、チタン、カルシウムなどに似た同位体を含んでいる。しかし、エンスタタイトコンドライトは太陽の近くで形成されるため、地球に豊富に存在する水の主要因であるとするには乾燥しすぎていると考えられていた。
 これが真実かどうかを検証するために、ピアーニ氏とフランスの岩石学地球化学研究所の同僚らは質量分析法を用いて、13個のエンスタタイトコンドライト中の水素含有量を測定した。その結果、エンスタタイトコンドライトには十分な水素が含まれており、地球に少なくとも現在の海の3倍の水量を供給できる可能性があることを発見した。
 また、天体ごとの水素含有量の相対的比率が大きく異なることから、研究チームは二つの水素同位体も測定した。それをDNA照合したところ、「エンスタタイトコンドライトの水素同位体の組成が、地球のマントルに貯蔵されている水の組成に似ていることが分かった」とピアーニ氏は述べた。
 さらに、海洋の同位体組成は、エンスタタイトコンドライト由来の水を95%含む混合物と一致することが明らかになった。これは地球の水の大部分をエンスタタイトコンドライトに求めることができるさらなる証拠だ。
 ピアーニ氏は今回の研究について、彗星のような外的要因によって地球に後から水がもたらされた可能性を排除するものではないが、エンスタタイトコンドライトが地球形成時の水収支に大きく貢献していたことを示唆するものだと補足している。
 米航空宇宙局(NASA)の惑星科学者アンヌ・ペリエ氏は論文の付随論説で、「このパズルに重要かつエレガントな要素をもたらした」研究だと評した。【翻訳編集AFPBBNews】
〔AFP=時事〕

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